生きる為にあらゆる努力を、それが不可能な場合には保護を

私は以前、数年間診療所の受付をしていたのですが、

その時にも生活保護を受給されている方が多く受診に来られていました。

その時に感じた主観です。

 

怪我や病気で仕事が出来ない方、あるいは高齢で年金だけでは生活が困難という人には

当然手厚い保護は必要だと思います。

しかし実際に受診に来られる生活保護受給者には若い人も数多く居ました。

勿論、仕事もしているけど稼ぎが少なくて生活保護に頼らざるを得ないという人も中には居ます。

だけど中には若いのに仕事が長続きせず、結局生活保護で食べているという人も少なからず。

 

辞めた理由を聞けば『朝早く起きるのがしんどい』やら

『上司と合わなかった』などという、情けない言葉が。

朝の八時に仕事に出なくてはいけなかったのが辛かったんだそうです。

じゃあ新聞配達の人なんて、貴方にとっては超人ですねと、

思わず言うつもりのなかった嫌味が出てしまいました。

 

何年か前、まだiPhoneが出始めたばかりの頃、生活保護の親子連れが受診に来られました。

秋の終わりで室内でも上着が必要なくらい寒い日だったのに、

一緒に来た子供達はまるで真夏の装いでした。

ペラッペラの綿のスカートに半そでのTシャツ、そして裸足。

なのに保護者の母親はiPhoneを持っていたのです。

 

衣服は子供の意向もあるかもしれません。

ですがもう冬の足音が確実に聞こえている季節に、

真夏と変わらない格好で外を出歩かせる母親の神経と、

生活保護を受給していながら流行の先端をいく携帯電話を所持していた事に

何とも言えない違和感を覚えました。

 

生活保護とは、生きる為に最低限の保証を受ける為の制度ではないのですか?

懸命に働いているのに、家賃を稼ぐのが精一杯で受診に来る度に痩せていく患者さんも居ました。

そんな人が『若いんだから』『働けるんだから』と何の保護も受けられず、

段々と生きる力を無くしていくのが理不尽でなりません。

 

結局は要領良く、言葉を選ばなければ小狡く審査を潜り抜けた人たちだけが、

ぬくぬくと生活保護の恩恵を受けている。

役所に書面を出して貰うという手続きはあるけど、紙切れ一枚で医療費だって免除される。

 

もっと審査を厳しくしてくれとは言いません。

そんな事をすれば、今以上に厳しい状態に陥る人も出てくるでしょう。

働く力のある人が仕事が出来る場を作って欲しいのです。

体力の無い人でも軽作業が出来る工房や、

簡単なライン作業の工場などを、もっと整備して欲しい。

 

怠け癖と紙一重な受給者だけは、どうにか対策をして

早く社会復帰して貰いたい所ですが実際には難しいのでしょうね。

 

この飽食の時代に生活保護を受ける事を辱めと感じ、

飢えて自ら命を絶つ人がまだ現代には存在します。

そんな人たちが後ろめたく考える必要の無い、

生活保護は施しではなく生きる為の権利なのだと、

胸を張って言える健全な社会になって欲しいと願っています。



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