精神疾患を抱えている人の中には多くの生活保護受給者がいます。
例えばうつ病で仕事ができない、統合失調症で精神科病院入院歴が長い人などです。
特にうつ病の場合だと、一見怠けているように見えてしまうことがつい多くなりがちです。
人に会っている時は本人が調子が良いから会えているわけですし、
その時間が終われば自己嫌悪に苛まれて気分が落ち込み、うつ状態が一時的に悪化することもあります。
それでも家賃を入れると月に十万円以上支給されているわけですし、
事情を知らない人は「不正受給だ!」と感じてしまう気持ちもわからなくはないです。
そして、現状に満足していて生活保護から「あえて」抜け出さない人も幾人か見てきました。
例えば、生活保護を受給しながら旅行に行くお金を貯めている場合などです。
いくら格安ホテルに泊まるとはいえ、新幹線代だって生活保護受給者人にとっては大きな金額です。
しかし、生活保護受給者でない恋人と半同棲をしているような受給者の場合などは
比較的容易にお金を貯めることができる人もいます。
月に五万円は貯金できていると豪語しているような方もいました。
この場合、生活保護受給が適切であるとはいえないでしょう。
比較的若い時から生活保護を受給していると世間の一般常識が通じないことも多々あります。
この場合は、役所側も生活保護を打ち切るわけではなく、
適切な職業訓練校を紹介することなども必要になってくるかと思われます。
次に、母子家庭の場合です。
この場合はやはり一家の大黒柱の父親がいないことに加えて、
母親がうつ病で働けないというダブルパンチで就労所得を得ることは困難でしょう。
ただ、それでも好きなアーティストのコンサートに行ったりしていて周りからの誤解を招きやすいです。
役所側に内緒で知人にお世話をしてもらっている場合などもあります。
しかし、子供が病気だったりするとやはり医療費などの関係からも
生活保護を受給しないと生活していくことは困難でしょう。
結論として、精神疾患の場合は生活保護受給が容易であることは多いですし、
福祉制度を利用しない手はないと思います。
しかし、うつ病の場合などは周囲の目を気にして生活するべきだとまでは言いませんが、
誤解を招くような言動を避けた方がいいことは確実です。
病院によっては生活保護受給に至るまでのサポートをしてくれるところもあります。
うつ病がこころの風邪と言われて久しいですが、まだまだ世間は偏見に満ち溢れています。
しかし、偏見を気にしてばかりよりは生活保護を利用した方が良い場合もあると思います。