身内から聞いた話です。
当たり前ですが生活保護は最低限の暮らしのお金しか受給されません。
したがって電化製品が壊れた時は大変なことになります。
何せ電化製品は新しく購入するとなるととても高いです。
千円二千円で変える代物などありませんからその月の出費はえらいことになります。
身内は炊飯器が壊れた時に私に相談してきました。
安く買える所はないかと聞いてくるのでリサイクルショップに行った方がいいかもしれないと答えました。
そこで私は近くのリサイクルショップに連れて行きました。
何とか一万円以内で購入できる物を手にしましたが、
いざうちに帰って炊いてみるととても困ったことがあったと言ってきました。
お米を炊きたての時は良いらしいのですが、炊いて数時間でご飯が一部ガビガビに固まってくるのだそうです。
中古品を安く買い求めているだけあって、商品として満足の行く結果はなかなか難しいようです。
それでもまだ買い求めることができたので良かったのですが、
今度は洗濯機が壊れたのでどうしたら良いかと相談を受けました。
街の掲示板などの譲渡コーナーで譲ってくれれば格安かもしれないねと答えましたが、
いざ探してみてもありませんでした。
かといってリサイクルショップでは洗濯機となると高額な買い物です。
安くても一万五千円ぐらいが相場といったところです。
それを伝えますと我慢する、ごまかしごまかし使うしかないという返事が返ってきました。
そんな訳で洗濯機がまともに動かない時は手洗いをせざる得ないようです。
暖かい時期なら良いのですが寒い時期となると水が冷たくて大変だと言っています。
お湯を出しても良いのですがお湯を出せばそれだけガス代がかさむので容易には使えないと言っています。
お風呂もガス代がかかるので真冬時は週に3回ほどしか入らないと聞いています。
生活保護は楽して生活しているように思われがちですが、
私が聞く限りではかなり切り詰めた生活を送っている印象があります。
しかし百円ショップなどを利用して生活品を安く購入するコツは掴んできているようで、
部屋のインテリアになりそうな物を買い集めて手作りした物を綺麗に飾っています。
綺麗にしている様子を見るととても生活保護の家庭には見えない明るい雰囲気が感じられました。
確かに制約はあるけれど、工夫次第で生活空間を快適にすることもできます。
限られたお金でどれだけ豊かに暮らすことができるか、
それを日々実践する努力を続けている様子は、
生活保護を受けていない人達にもとても参考になる事柄が多々あります。
生活保護イコール楽して羨ましいとか、またはひもじい思いをしてしんどそうだとか、
世間に出回るイメージとは違う暮らし方が現代の生活保護受給者にはあるのではないかと感じます。