一家の大黒柱の年収が同じ場合、
一人っ子の家庭と、子どもが複数人いる家庭とでは、
だいぶ生活のゆとりが異なってきます。
家族が多くなると、食費、学費、洋服代、光熱費がその分かかりますし、
マンションを借りるにしても、広い部屋を選ぶ必要があります。
そこで、生活保護は、個人ではなく、
世帯ごとに支給するかどうかを判断するのです。
そもそも生活保護は、収入が国の定めた基準が国足りない場合に、
足りない分だけ助けてもらえる制度です。
例えば、都内在住で高校生と中学生の子どもがいる4人家族の場合、
基準額は月にだいたい30万円弱です。
つまり、この4人家族が最低限の水準で生活するためには30万円必要で、
家族全体の手取り金額がこれに足りていなければ、
生活保護を受けられる可能性があるのです。
手取り30万円というのは、年収にするとだいたい440万円。
少なくとも、家族の年収がこのライン以下の家計は、
いつ生活保護のお世話になってもおかしくないと言えます。
ちなみに、生活保護の特典として、冬季加算や年末一時金というものがあります。
家族の人数が多ければ多いほど、これらの支給額も増えます。
冬季加算は暖房費として11月から3月までの間、
4人家族で1ヶ月につき5千円ほどの加算があります。
これに加えて年末一時金として、年末に5万5千円ほどの支給がされ、
この金額は人数によって増減します。
生活保護で生活していたとしても、こうしたボーナスによって、
年末ぐらいは家族楽しく暮らすことができるように、という国からの配慮なのでしょう。