生活保護を受けることができるのは、病気や高齢で本当に働けない人だけで、
ホームレスや若い人は受けられないと思っている人が大勢います。
でも実際は、ホームレスであっても、生活保護の申請は可能です。
ただ、相当気合の入ったホームレスでないと、
生活保護の獲得は難しいのが現状です。
生活保護の窓口は、市町村になっているため、
住民票がなければどこが窓口になるか特定できないため、
役所がそれを言い訳にして、生活保護を受け付けないのです。
ですが、生活保護制度自体は国の制度ですから、
日本国民であれば、誰でも受給する権利があります。
まず生活保護法では、決まった居住地がないと保護が受けられないことになっていて、
公園や車で寝泊りしている場合は居住地として認められません。
そのためホームレスが保護を受ける場合は、
自立支援センターといった施設に入り、そこで住所を作り、
集団生活を行いながら、それぞれが生活できるよう、
住居や生活用品等をあてがってもらうことになります。
ただ、ここまで揃えるのは行政側にとってもかなりの出費になります。
保護する側としては、集団生活の中でルールを守り、昼間は仕事をして規則正しく、
ホームレス時代の生活パターンから180度切り替わってもらわないことには、
初期投資が全くの無駄になってしまいます。
センターでの生活は、集団生活になりますので、
門限や消灯時間がキッチリと決められています。
また、トラブルの元になる飲酒やお金の貸し借りも禁止です。
今まで自由奔放に生活してきた人達からすれば、
集団生活や規則正しい生活の縛りは厳しく、その結果、途中で投げ出して、
気楽な路上生活へと逆戻りするケースも多く、それだけに申請のチェックも厳しくなっています。
生活保護獲得までに立ちはだかるハードルでつまずく人がたくさんいるのが現状で、
ホームレスが見放されているわけでは決してありません。