残念なことですが、
生活保護率と学力は深く関係しています。
生活保護を受ける家庭の子は学力や学歴が低く、
成人後も自分の親と同様に生活保護を受け、
貧困からぬけだせないケースが多くあります。
これを「貧困の連鎖」といいます。
なぜ、こんなことが起こるのでしょうか。
人間として最低限の生活が送れるよう生活保護費は支給されています。
当然、子供であっても各一人ひとりに十分なお金が支給されています。
世間では「年収と学歴は比例する」といわれています。
実際に、大学を出た親は、自分の子に自分と同等の学力を望みます。
学歴のある親は自分の子に「中卒でも高卒でもかまわない」とは言いません。
逆に中卒や高校中退の親は「学歴なんて」といいます。
親に学歴がないがゆえに、学力や学歴の大切さがわからないのかもしれません。
ある政令都市で、生活保護を受けるシングルマザーを対象に、調査が行われました。
その結果、シングルマザーの3割の人が、親も生活保護を受けていることがわかりました。
残りの7割のシングルマザーの学歴は、みな中卒かもしくは高校中退者でした。
こういったことが明るみになり各自治体では、民間による学習支援が始まっています。
学歴のある家の親は、熱心に子の勉強を見てやり、塾にも通わせています。
学歴が全てではないけれど、学歴が人生に及ぼす影響をよくわかっているのでしょう。
貧困問題を解決していくためには、学習支援することがまず第一歩になるのでしょう。
子供の学習支援とともに、親の意識改革を行う必要もあるのかもしれません。