30代主婦です。
幼少時より、母はパート、父は自宅で自営業(学習塾)をしておりましたが、
生徒数の確保が難しく年々収入が減り、私たち兄弟三人と両親は、
家賃が払えなくなり数度、より家賃の安い家への引っ越しを余儀なくされるような生活でした。
それでも、父の学習塾経営を続けたい、というより、
束縛の厳しい『正社員になりたくない』という性格と、
家事に非協力的な態度のため、母も社員として家をあけるわけにいかず、
収入がままならず、ついに私が高校生の頃、母が体を壊し入院しました。
収入その他の面で問題が多数だった我が家で、
母の入院、父の相変わらずのやる気のない経営態度、
兄や姉の進学など、収入源と貯金は底をつきました。
それでも、大学進学はしてほしい、と、子ども達それぞれに奨学金を借りさせ、
私も進学したころ、母が『生活保護を受けようと思う』と言い出しました。
生活保護、という言葉に、深い知識はありませんでしたが、正直あまりポジティブな印象はありませんでした。
それは、本当にどうしようもなくなった家庭のためにある制度であり、
私たちの家庭では、父の怠惰な仕事態度、
それに対して厳しい態度で決別できない母の入院や過労は、
完全に自分達への甘え、自業自得に感じていたからです。
生活保護によるメリット、デメリットを知る間もなく、
姉、兄は家を出ていて、私達兄弟三人に、
『それぞれ出産など事情があり、実家に仕送りなどはできない』
という旨を書くように両親は言いました。
生活保護を受けるには、助ける家族(成人した子ども含め)がいては難しいからだそうです。
このまま保護を受けていいのか、悩みましたが、
幼少時からずっと家の経済問題で悩まされてきたので、
自分が結婚後も、働かない父を支えるために仕送りをして、
自分たちの家庭の生活水準を下げないといけないのは、
『そういう家に生まれた子供の義務』とは、どうしても割り切れず、
国に助けてもらえるなら…と、実家に仕送りする余裕も意思もない旨を、
実家の生活保護申請書類に記入しました。
生活保護を受けると、自治体によりますが一定の家賃以下の家にしか住めないことなど、
いろんな制約が出てきます。
何より、経済的に助けてもらえる以上に不自由に感じたのは、精神面です。
実家が生活保護を受けていることは、嫁ぎ先の家庭にはやはり言えません。
父の仕事態度も、それに愚痴を言い続けながら体を壊した母も、自業自得にしか思えないからです。
生活保護をお考えの、お子様がいるご家庭は、
子どもさんに胸を張ってそれが必要な理由を言えるか、
肩身の狭い思いをさせる可能性もお考えの上、検討されるよう願いたいです。